国語の読解問題は、文章を最後まで読んだのに「何を答えればよいのかわからない」となりやすい単元です。特に定期テストや高校入試では、説明文・小説・古文などを限られた時間で読み、選択肢や記述で根拠を示す必要があります。
読解が苦手だからといって、速く読むことだけを目標にする必要はありません。大切なのは、本文に書かれていることを根拠にして、設問が求める答えを探す読み方へ変えることです。
この記事では、中学生が国語の読解問題で迷いにくくなる解き方を、本文の読み方・選択肢・記述問題・日常の練習に分けて紹介します。
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国語の読解問題は「なんとなく読む」から変えよう
国語の読解で問われるのは、登場人物や筆者の考えを自分の印象だけで答えることではありません。本文のどこに、どのように書かれているかを確かめ、その言葉を使って答えることが基本です。
文部科学省の中学校学習指導要領でも、文章の叙述を基に内容や要旨を捉え、情報どうしの関係を考える学習が示されています。読解問題を解くときも、「自分はこう感じた」より先に「本文ではどう説明されているか」を探す習慣をつくりましょう。
答えの根拠がある一文を見つけられれば、選択肢を比べるときも、記述に直すときも迷いが減ります。国語は感覚だけで解く教科ではなく、本文に戻って確かめる教科だと考えると取り組みやすくなります。
解く前に設問を確認して、読む目的をつくる
文章を読み始める前に、設問をざっと確認します。ここで答えを考え込む必要はありません。「理由を聞かれている」「指示語の内容を問われている」「筆者の主張を選ぶ問題がある」と分かれば十分です。
設問を先に見ておくと、本文を読んでいる途中で重要な場所に気付きやすくなります。たとえば「なぜそう思ったのか」が問われるなら、気持ちや結論だけでなく、その直前の出来事や理由にも注意を向けられます。文章全体を一度読んだ後に、設問ごとに必要な箇所へ戻る流れにすると、読み返す回数を減らせます。
- 誰について、何について聞かれているか
- 理由・内容・効果・気持ちのどれを答える問題か
- 字数や「本文中から抜き出しなさい」などの条件があるか
特に記述問題では、条件を見落とすと内容が合っていても減点につながります。本文を読む前と、答えを書く直前の二回、設問の条件を確認する癖をつけましょう。
本文を読むときは3つだけ印を付ける
問題文に線や印を付ける目的は、きれいにノートを作ることではありません。設問の根拠をすぐに探せるようにすることです。印を付けすぎると、かえって大事な部分が分からなくなるため、次の三つにしぼります。
- 接続語:しかし・一方で・つまり・たとえば・したがってなど。話の向きやまとめをつかむ目印になります。
- 指示語:これ・それ・このことなど。すぐ前後にある内容を言い換え、何を指すか確かめます。
- 筆者や人物の考えが表れる文:評価の言葉、心情、結論、理由が書かれた一文です。
説明文では「つまり」「このことから」の後、物語では行動や会話の前後に気持ちの理由が隠れていることがあります。ただし、接続語だけで答えを決めず、必ず前後の内容まで読んで関係を確かめることが大切です。
選択肢問題は「一部が合っている」だけで選ばない
選択肢問題で迷う原因の多くは、もっともらしい言葉だけで選んでしまうことです。正解の選択肢は、設問の条件と本文の内容がどちらも合っています。反対に、最初の部分だけ正しくても、後半に本文にない理由や強すぎる表現が加わっていれば不正解です。
選択肢を一つずつ読んだら、本文の根拠となる箇所に戻り、「誰が」「何を」「なぜ」「どの程度」を比べます。「必ず」「すべて」「最も」といった言い切りも、本文の表現とずれていないか確かめましょう。消去法を使う場合も、なんとなく消すのではなく、本文と違う部分に印を付けて理由を説明できるようにします。
記述問題は設問の言葉を使って骨組みを作る
記述問題では、本文の一文をそのまま写すだけでは答えにならないことがあります。まず設問の言葉を使って、答えの型をつくりましょう。たとえば「なぜですか」と問われたら「〜だから。」、「どのような気持ちですか」と問われたら「〜という気持ち。」という形にしてから、本文の言葉を当てはめます。
理由を答えるなら、結論だけでなく原因まで入れます。気持ちを答えるなら、その気持ちになった出来事や状況も確かめます。書き終えたら、主語が抜けていないか、字数を守れているか、設問に対する文になっているかを見直してください。
短い読書と解き直しで、根拠を探す力を育てる
読解力は、問題集を一度解いただけで身に付くものではありません。解いた後に、正解の根拠が本文のどこにあったのかを確認し、「自分はどこを見落としたのか」を一行でメモすることが次の問題に生きます。間違えた選択肢も、なぜ違うのかを本文と比べて説明できるようにしましょう。
また、毎日数分でも文章を読む時間があると、長い文を読むことへの抵抗が少しずつ下がります。物語だけでなく、興味のある分野の説明文、新聞の子ども向け記事、伝記などでも構いません。朝の短い時間を読書に使う工夫は、朝読書のメリットと続け方で詳しく紹介しています。
国文法を読解の武器にする
主語と述語、修飾語、接続語、指示語の役割が分かると、文章の関係を正確にたどりやすくなります。国文法は用語を覚えるためだけでなく、長い一文を分けて理解し、筆者の考えや理由を取り違えないための道具です。
文法に苦手意識がある人は、読解問題で出会った文を使って復習すると、知識と実践がつながります。品詞や文の成分を学ぶ意味、定期テストに向けた進め方は、中学生が国文法を学ぶ理由も参考にしてください。
まとめ|根拠を探す読み方を習慣にしよう
国語の読解問題では、設問を先に確認し、本文の根拠を探して答えることが出発点です。接続語・指示語・考えが表れる文を目印にし、選択肢や記述を本文と照らして確かめましょう。毎回の解き直しで「根拠はどこか」を意識すれば、初めて読む文章でも落ち着いて取り組めるようになります。




