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IT技術の急速な進展やグローバル化によって、社会構造が大きく変化しているのはご存知でしょうか?
これにより、知識・情報・技術をめぐる変化は加速度的となり、人間の予測をも超えた進展がされています。
これから訪れる近い未来は、単純労働を機械が行い、人々は感性を豊かに働かせながら、どのように未来を創造し、社会や人生をより良いものにしていくかという目的を、自ら考え出していく社会になると言われています。
これに伴い、学習指導要領もより「生きる力」を重視して改定が行われました。
今回の新学習指導要領では、どの点が改定されたのか見ていきたいと思います。
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学習指導要領を理解する上で鍵となる「生きる力」とは?
学習指導要領で良く言われている「生きる力」ですが、これは「変化の激しいこれからの社会を」生きる力を意味しています。
これは、確かな学力、豊かな人間性、健康・体力という「知・徳・体」のバランスのとれた力を指しています。
そのため、「基礎的・基本的な知識・技能の習得」と「思考力・判断力・表現力等を育むこと」が2大目標とされ、課題解決能力を養うとともに、他人との協調や感動する心、たくましく生きるための健康や体力を身につけることが課題とされています。
小・中学校の学習指導要領はどう変化した?
小・中学校の学習指導要領は大きく改定されました。今回は、改定された内容を大まかに6つの項目から確認していきたいと思います。
小・中学校 – 学習指導要領変更点①:教育理念
これからの教育理念として「社会に開かれた教育課程」が据えられるようになりました。
具体的な内容は以下の通りです。
- 社会や世界の状況を幅広く視野に入れ、より良い社会を作るという目標も持ち、教育課程を介してその目標を社会と共有していくこと
- 社会や世界に向き合い関わり合い、自分の人生を切り開いていくために求められる資質・能力を明確化して育んでいくこと
- 地域の人的・物質的資源を活用したり、社会教育との連携を図ることで、学校境域をとじたものにせず、社会と共有・連携すること
これらは、「知識・技術」「思考力・判断力・表現力等」を養うことを目的としています。
小・中学校 – 学習指導要領変更点②:生きる力の更なる重視
また、各教科の教育目標がより詳細に記述されるようになりました。
国語を例にとると、改定後の小学生学習指導要領では、「言葉の見方・考え方を働かせる」こと「言葉の持つよさを認識する」こと「国語の大切さを自覚すること」などが加筆されています。
加筆事項を見ると、思考・判断・表現といった観点がより重視されたと共に、「なぜ国語を勉強するのか」といった学習プロセスが重視されるようになったと考えることができます。
小学校学習指導要領 <現行>
国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力及び言語感覚を養い,国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる。
新しい学習指導要領の考え方(文部科学省)
そして、変更後では「知識及び技術」「思考力・判断力・表現力等」の観点項目が意識されています。
小学校学習指導要領 <改訂後>
言葉による見方・考え方を働かせ,言語活動を通して,国語で正確に理解し適切に表現する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 日常生活に必要な国語について,その特質を理解し適切に使うことができるようにする。 【知識及び技能】
(2) 日常生活における人との関わりの中で伝え合う力を高め,思考力や想像力を養う。 【思考力,判断力,表現力等】
(3) 言葉がもつよさを認識するとともに,言語感覚を養い,国語の大切さを自覚し,国語を尊重してその能力の向上を図る態度を養う。【学びに向かう力,人間性等】
新しい学習指導要領の考え方(文部科学省)
小・中学校 – 学習指導要領変更点③:主体的・対話的で深い学びを重視
とりわけ小・中学校では、全国学力・学習状況調査において、主として「活用」に関する問題が出題され、「アクティブ・ラーニング」を重視する流れができています。
今後はこの「アクティブ・ラーニング」を活用して、より主体的・対話的で深い学びができるよう授業改善することも求められてきます。
そのため、総則も「主体的・対話的深い学び」を中心観点に据え、以下のように変化しました。
同様に、中学校学習指導要領の各教科においても、「主体的・対話的で深い学び」に関して加筆がされています。
1 主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善
各教科等の指導に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 第1の3の(1)から(3)までに示すことが偏りなく実現されるよう,単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら,児童の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行うこと。
特に,各教科等において身に付けた知識及び技能を活用したり,思考力,判断力,表現力等や学びに向かう力,人間性等を発揮させたりして,学習の対象となる物事を捉え思考することにより,各教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方(以下「見方・考え方」という。)が鍛えられていくことに留意し,児童が各教科等の特質に応じた見方・考え方を働かせながら,知識を相互に関連付けてより深く理解したり,情報を精査して考えを形成したり,問題を見いだして解決策を考えたり,思いや考えを基に創造したりすることに向かう過程を重視した学習の充実を図ること。
新しい学習指導要領の考え方(文部科学省)
小・中学校 – 学習指導要領変更点④:プロセスの重視
また、社会科目を例に見ると、「主体的・対話的で深い学び」「学習の問題を追及・解決する」「事象の特色やいいを考え概念などに関する知識を獲得する」といった事項が加わっています。
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,児童の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,問題解決への見通しをもつこと,社会的事象の見方・考え方を働かせ,事象の特色や意味などを考え概念などに関する知識を獲得すること,学習の過程や成果を振り返り学んだことを活用することなど,学習の問題を追究・解決する活動の充実を図ること。
新しい学習指導要領の考え方(文部科学省)
このように、各教科も特質に応じた「見方・考え方」をしていくことが重視されるようになりました。
その過程においては、「どのような視点で物事を捉え、どのような考え方で思考していくのか」というプロセスも重視されます。
小・中学校 – 学習指導要領変更点⑤:その他項目
他にも、言語能力の確実な育成、理数教育の充実、伝統や文化に関する教育の充実、体験活動の充実、外国語教育の充実、情報活用能力等も重視され、これに応じて各教科にも改定が加わっています。
とりわけ大きな変化としては、道徳の「特別の教科」化が挙げられます。
これにより、道徳にも検定教科書が導入され、記述式評価がされるようになります。
※従来通り「道徳科」に代えて「宗教」を行うことは可能。
ただし、道徳に関しては、現段階では内申書に記載されず、入試選抜でも使用されないことになっています。
小・中学校 – 学習指導要領変更点⑥:評価基準
新学習指導要領では「目標に準拠した評価(絶対評価)」が言われ、ますます観点別評価のもつ意味は、従来以上に重みを増しました。
これにより、観点・規準・基準という3つのレベルでの評価の尺度で評価がなされます。
また、「パフォーマンス評価」「ルーブリック」「ポートフォリオ評価」と言ったように、多様化な評価方法が求められるようになりました。
まとめ 学習指導要領が変化すれば、教育方針も変化していく
社会が変化すれば、対応するために学習指導要領も変化していきます。
今回、IT技術の急速な進展やグローバル化によって、社会構造が大きく変化したことで、学習指導要領も大きく改定されました。
これにより、教育方針も大きく変化し、従来通りの教育では通用しない可能性が出てきています。